ADHDは、発達障害の一種で、多動性、衝動性、
不注意の3つの特性を持つ、生まれつきの脳機能の障害です。
 

ADHDの人は、細かいことに気を向けられなかったり、
集中力を持続することができないといった、集中力の問題を抱えています。
 

しかし、集中力に欠ける一方で、興味のあることには異常なほどの
集中力を発揮することがあります。これを「過集中」と呼びます。
 


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不注意と過集中は、相反する症状に見えます。


しかし、不注意はいわば「集中力の偏り」ですので、
不注意と過集中が同居していても、不思議でことではないのです。



 
ADHDだけでなく、自閉症スペクトラム障害にも過集中という特性があります。

同じ過集中に見えても、両者には違いがあるといわれています。


ADHDと自閉症の違い




★ADHDの過集中

 

数時間から1日ほど続きます。

どんなに長くても数日で終わるといわれています。

また、過集中の程度が激しいといわれています。


★自閉症スペクトラム障害の過集中

 

数時間から数日、長いときは数週間や数年にわたるともいわれています。


過集中の程度はADHDほど激しくないこともあります。


しかし、興味のあることに対して、非常に長い間興味を持ち続け、深く掘り下げます。


【ADHDにおける過集中】

 

集中力が過度に高まった状態になり、周りのことが全く見えなくなります。


話しかけられても、気づきません。寝食を忘れて一つのことに没頭することもあります。
 

自分の興味のあることには異常なほどの集中力を発揮しますが、
興味のないことには全く集中できません。

それどころか、無頓着なこともあります。


 
最低限の食事や休憩もおろそかにしてしまい、日常生活に支障が出ることもあります。


【過集中のメリット】

 

過集中の状態にあるときは、集中力が高まっているので、
どんな雑音の中であっても自分の世界に没頭できます。

そのため、どんなに騒がしい状況であっても、集中することができます。


また、異常なまでの集中力により、
通常では考えられないような能力を発揮することがあります。



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集中力が高まっているため、作業や処理の速度が速くなります。



【過集中のデメリット】

 

興味のあることには過集中を発揮することができますが、
興味・関心のないことには取り組めません。


興味のないことには、手をつけることすら難しい場合があります。
 

また、過集中が終わった後、虚脱状態に陥ります。

過集中では莫大なエネルギーを、過剰に、一気に放出してしまうためです。
 

過集中が起きると、最低限の食事や休憩をとることも忘れてしまうため、
心身の健康を害してしまうこともあります。
 

しなければならないことや約束を忘れてしまうなど、
人間関係が崩れてしまうことがあります。



【虚脱とは】

 

虚脱とは、何に対しても集中できない状態です。


過集中では、エネルギーを一気に消費し、エネルギーがなくなるまで集中し続けます。

過集中が切れる時は、エネルギーを使い果たしたとき、つまり電池切れになったときです。
 

携帯電話などと同じように、電池が空になってしまったら、
フル充電するまでに時間がかかってしまいます。


充電が不十分なままでは、またすぐに電池が切れてしまいます。



【過集中を防ぐには】



 
集中力のコントロールがうまくいかず、過集中と虚脱を繰り返していると、
非常に体力を消耗します。


また、気分にむらが出てしまったり、心身ともに疲れ果てるなど、よくない面があります。


そのため、過集中を防ぎ、適度な集中力を維持する必要があります。

 
過集中を防ぐ対策として、以下のような方法があります。



★タイマーを利用して、時間の管理をする
★スマホのアプリなどを使って、予定の管理をする
★周囲に人がいるときは、声をかけてもらう
★あえて音楽を聴きながら作業するなど、ながら作業をして気が散るようにする


など

 
過集中を防ぐ方法は、ほかにもいろいろあります。

個人個人に合わせて、合う方法を見つけましょう。
 

筆者もADHDと診断されており、過集中を発動することが多々あります。

筆者の場合、作業時間に合った長さの曲を聴きながら作業することで、時間の管理をしています。



過集中は、能力の一つだと思います。自分なりの方法でうまく過集中をコントロールし、
過集中を短所ではなく長所に変えられるようにしていきましょう。