ADHDとは、日本語では「注意欠如・多動性障害」と訳されている、
生まれつきの脳の機能障害です。


少し前までは「注意欠陥・多動性障害」と呼ばれていましたが、
「欠陥」の言葉のイメージが悪いため、「欠如」と言い換えられるようになりました。
ADHDは学童期の3~5%に見られ、男児に多く、男女比は3~5:1と言われています。


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ADHDの原因は、長らく脳障害説と環境要因説が指摘されてきましたが、
研究が進み、現在では神経生物学的な障害と認識されています。

 

画像診断が発達し、ADHDの人は健常者と比べて、前頭前部、尾状核、
淡蒼球、小脳虫部が小さいことがわかってきました。

 

また、家族内に同じ症状を持つ人が存在する確率が高いこと、
養子や双生児などの比較研究から、遺伝的要因も高いと考えられています。

いくつかの、神経シナプスの伝達にかかわる遺伝子が、
ADHDを発症させる原因ではないかと考えられています。


さて、ADHDの人の顔の特徴ですが、「これがADHDの顔だ!」というものはありません。
「ADHD 顔の特徴」などとネットで検索をすると、
以下のような特徴が書かれていることがあります。

 

・目が離れていてネコ顔
・エラが張った四角い顔で、目が細い
・目は平行な二重
・ホリの深い顔立ち
・童顔
・色白
・目に力がない

など

 

これらはまったく根拠のないものであり、ADHDの顔の特徴でもなんでもありません。

 

ADHDの人は、健常者と同じように、様々な顔をしていますし、
両親の顔の特徴を受け継いでいます。

 

ADHDはあくまで行動上の特性であり、見た目で判断できるものではありません。

 

ただし、顔の周辺に見られる特徴としては、話をしていても
目が興味のあるものを追いかけてきょろきょろしていたり、
手で顔をひっきりなしに触ったりと、落ち着きのない様子が見て取れることがあります。


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ADHDの症状は、幼児期から見られます。しかし、その症状に気づかれるのは、
集団生活が始まる幼稚園や小学校のころだといわれています。

 

非常に重度のADHDの場合で、眠ろうとしても体が動き回ってしまい
眠れないなど、生活に支障があり、本人も苦しんでいて治療が必要なときは、
3歳くらいで診断が出ることもあるようです。

ADHDには、反抗的・反社会的な行動障害やLD、不安、抑うつ、
その他の精神障害を合併していることも多々あります。

 

また、自閉症スペクトラム障害との合併率も高いといわれています。

ADHDは生まれつきの障害であり、その特性は一生治ることはありません。

 

ただし、薬物による治療や、適切な環境設定、周囲の適切なかかわりによって、
その特性をマイルドにすることができます。
あまりにも社会生活や日常生活に支障があるのであれば、
児童相談所や地域の発達相談、小児科医などに相談しましょう。

 

できるだけ早く、本人が生活しやすい環境を整え、二次障害を防ぐことが大事です。