ADHDは、自閉症スペクトラム障害などと同じ、発達障害の一種です。

 

生まれつきの脳の機能の障害なのですが、様々な制度において、
精神障害として扱われているためか、「病気」と間違われることが多々あります。
 

また、精神科で診断を受けるのだから「心の病気」なのだろうと
思われることもあるようですが、精神科は脳の病気や障害を診るところです。


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脳の機能の異常を診る科でもあるのです。

 

 

ADHDを含む発達障害は、病気ではなく「障害」です。

 

病気とは、一般的に、治療すれば治るものを指しますが
(難病などは例外として、障害認定されることもあります)、
障害は治ることはありません。
病気と障害を混同してしまうと、「ADHDって、病気だから治るんでしょ?」
といったような、当事者にとっては非常につらい無理解を引き起こしてしまいます。

ADHDでは、多動性や衝動性、不注意といった行動上の症状が現れます。




 

ADHDは目に見えない脳機能の障害であり、
一見障害を抱えているようには見えません。

知的障害を伴っていないことも多く、できることも多いため、しつけができていないとか、
やればできるのにやろうとしないなどといわれてしまいます。

ADHDの原因は、まだ詳しくはわかっていませんが、
生まれつきの脳の体質、脳の発達のアンバランス、
環境、遺伝などの様々な要因が複雑に絡み合って
発症すると考えられています。


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最近では、画像診断の技術が向上し、ADHDの人は、
健常者に比べ、脳の前頭前部、尾状核、淡蒼球、
小脳虫部が小さいことがわかってきています。

 

これによって、脳の発達のアンバランスが証明されています。

ADHDの人は、様々な能力が均一に発達していないため、
能力に凸凹が生じています。

 

能力の凸の部分に注目されてしまうと、凹の部分は「努力が足りない」とか
「怠けている」と思われてしまいます。

 

しかし、凸凹があるのは脳の発達に偏りがあるためなので、
どれだけ努力しても、どんなに頑張っても、できないことはできないのです。

 

健常者の能力の凸凹に比べ、凸と凹の差が激しいため、
努力では凹の部分をカバーできないのです。それが、障害であるゆえんです。

ADHDの人は、決して努力していないわけでも、甘えているわけでもありません。

 

むしろ、健常者の何十倍もの努力をしています。

 

叱られるたびに、「できない自分が悪い」と自己肯定感を下げてまで、
必死になって生きています。
ですから、「甘えだ」なんて言わないでください。

 

ADHDの人に「甘えだ」と言って、多数派さんと同じことをさせようとするのは、
目が悪い人に「眼鏡をかけずに見ろ」というようなものです。

 

耳の悪い人に「補聴器を使うな」というようなものなのです。

ADHDの人は、外見からはわからないだけで、脳に不具合を抱えて生きているのです。

 

どんなに頑張っても、できなくて、悔しくて、自分が情けなくて、
どうしようもない気持ちになります。

 

当事者にしてみれば、
「人の何倍も努力をしたことはあれども、怠けたことはない!」です。
ですから、ADHDなどの発達障害に対して、正しい理解をしていただきたいと思います。

最後に、当事者の方へ。
筆者も、ADHDの当事者です。知識のない人は、「甘えだ」とか
「怠けているだけ」と言ってくるかもしれません。

 

そんな言葉は気にせず、自分にできること、
どうすれば自分が生きやすくなるかを考えていきましょう。