最近、「ADHD」という言葉をよく耳にするようになりました。

 

ADHDとは、発達障害の一種で、多動性、衝動性、
不注意を特徴とする行動上の障害です。

 

ADHDは生まれつきの脳の機能障害であり、その特性は成長とともに
マイルドになることはあっても、完治することはありません。


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学童期の3~5%の子どもに見られるとも言われ、珍しい障害ではありません。

 

クラスに1人はいる計算になりますから、比較的多いといってもいいでしょう。

 

 

ADHDの原因は、まだ詳しくはわかっていません。

 

生まれつきの脳の体質、脳の発達のアンバランス、環境、遺伝など、
様々な要因が複雑に絡み合って症状が出ると考えられています。

 

また、ADHDの人の脳では、神経伝達物質であるノルアドレナリンや
ドーパミンがうまく働いていないという報告もあります。

 

ADHDは、完治させることはできませんが、行動をコントロール
しやすくするために服薬をすることがあります。

 

その場合でも、環境調整を行い、周囲の人のかかわり方を変え、
それでも症状が落ち着かない場合に、薬が用いられます。

 

ADHDの治療に使われる西洋薬は、現在、「コンサータ」と「ストラテラ」のみです。

 

この二種類の薬のどちらかを使い、症状をコントロールしていきます。

しかし、どちらの薬も副作用があり、飲めない人がいることも事実です。

 

薬といえば、最近では漢方薬が見直されてきています。

では、ADHDに対して、漢方薬が使われることがあるのでしょうか。

 

実際に、ADHDと診断された人に対し、
「抑肝散」という漢方薬が処方されることもあるようです。

「抑肝散」は、イライラや落ち着きのなさに効くといわれています。

 

「抑肝散」はもともと、小児の夜泣きや疳の虫の薬で、
ツムラから医療用として販売されています。

ツムラの医療用の「抑肝散」を入手するには、処方箋が必要です。


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ADHDに漢方薬が処方されることはあっても、それはあくまで、
ADHDの一部の症状を緩和するために出されるものであり、
ADHDを治療するためのものではありません。

 

漢方医学的には、ADHDは情動がうまくコントロールできない状態である、
と考えるようです。

情動は「肝」がコントロールしていると考えられているため、「肝」をいたわり、
その機能を回復させることで、情動を整えよう、と考えます。

 

ADHDに対して処方される漢方としては、抑肝散のほかに以下のものがあるようです。

 

【ADHDの症状に対して、使用される漢方】

 

・熟地黄

・当帰芍薬

・阿膠

・酸棗仁

・竜眼肉

・葛根湯

 

・柴胡桂枝乾姜湯

・柴朴湯

・柴胡桂枝湯

・柴苓湯

・桂枝加竜骨牡蠣湯

・半夏厚朴湯

・黄連解毒湯

・抑肝散加陳皮半夏

 

・補中益気湯

・真武湯

・芍薬甘草湯

・六味丸

・小建中湯

 

など

 

どの薬を使うかは、薬を飲む人の体質によって変わります。

 

漢方では、体質を重視し、体質に合わせて様々な生薬を組み合わせ、
体全体の調子を整えることで、症状を改善するからです。

 

一つ、注意していただきたいことがあります。

 

それは、漢方薬だから絶対に安全というわけではない、ということです。

漢方薬にも、副作用は存在します。

花粉症や食物アレルギーがある人は、飲めない漢方薬があります。

 

漢方薬は主に植物から作られているため、
漢方薬によってアレルギーを引き起こしてしまうこともあります。

 

また、アレルギー以外にも、漢方薬によっては、肝機能障害や肺炎、
むくみ、膀胱炎、けいれん、動悸といった症状が出る場合があります。

 

特に、麻黄という漢方薬は強い作用があり、体力のある人向けの薬です。

 

もともと体力の少ない人では、麻黄が含まれている漢方薬によって、
体調を崩してしまう場合があります。

 

筆者自身、アレルギーや薬に弱い体質により、漢方薬であっても、
妊婦さんでも飲めるくらいの穏やかな効き目のものしか服用することができません。

 

風邪の時に一般的に使用される葛根湯でさえ、飲めません。

副作用でじんましんが出てしまったこともあります。

 

ほかにも、西洋薬との飲み合わせに注意が必要なものもあります。

 

漢方薬を使ってみようと思う場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。

 

現在では、漢方薬を積極的に利用する病院も増えてきていますので、
まずは病院で相談しましょう。

 

勝手な判断で漢方薬を服用するのはやめ、
必ず漢方薬の知識のある人に相談するようにしましょう。